いちじくが好きだから庭に植えてみようかな…栽培方法を検索したら「いちじくは縁起が悪い」!?ネット検索すれば何でも情報が手に入る時代。しかしそんな今だから非科学的な俗説や迷信、目に見えない力を信じる人も多いのかもしれません。いちじくに関する俗説を集めてみました。
いちじくは縁起が悪い!?

いちじくを漢字で表記すると「無花果」。これは、いちじくが花を咲かせずに実を付けるためとされていますが、その漢字のイメージから「子宝に恵まれず子孫が途絶える」縁起の悪い果物とする説があるのです。

しかし実際のところいちじくが花を咲かせているのは実の内部。いちじくの実を割ってよく見ると、たくさんの種と、うにょうにょプリプリした集合体があります。実はこれがいちじくの花なんです。実の内側に花を咲かせるなんて、とてもユニークな果物ですね。しかも、いちじくの花言葉は「多産」「子宝に恵まれる」「実りある恋」など。一つの木に多くの実をつけることが由来です。漢字とはまったく逆のイメージになりましたね!
庭木としていちじくを植えてはいけない!?

よく聞く迷信として「庭にいちじくの木を植えると病人が出る、害を招く」といったもの。迷信だとしても、いざ自分の庭に植えるとなると気になりますよね。何か根拠があるのでしょうか。庭にいちじくの木を植えたとして、考えられるマイナス面を挙げてみます。
- 身体的要因
いちじくは実をもぐと白い樹液が出ます。この樹液をイボに塗布して治すという民間療法もありますが、この樹液に触れると肌の弱い方は痒くなったりかぶれることがあります。また、いちじくは整腸作用があるため、食べ過ぎるとお腹がゆるくなることがあります。
- 外的要因
野生動物や鳥もいちじくの実が大好き。住宅街に野うさぎやハクビシンは出なくても、カラスやスズメが突きにきます。鳥の目は、人間の目には見えない紫外線が見えるらしく、熟して食べ頃な実がわかるそうです。また、いちじくの樹木の内部を食べてスカスカにしてしまう天敵カミキリムシも来るでしょう。いちじくに限らず、植物にはハチなどの虫も集まりますよね。
- 環境的要因
いちじくの木は剪定しないとどんどん伸び、実を付けます。大人の手より大きな葉が広がるので伸び放題にしておくと日当たりや風通しは悪くなるでしょう。
以上のようなマイナス面から、庭木として向かない→病人が出たり害を招くといった方向に俗説ができていったと考えられますが、適した手入れなどを行っていれば何ら問題ないようにも思えます。こちらは秋田県にかほ市ですが、昔はどこの家も庭にいちじくの木が植えられていた、という話はよく聞きます。
いちじくの中には虫がいる!?

トルコ産やイラン産などのドライいちじくを食べたら、中に虫が入っていた…!という話を聞きますが、これはイチジクコバチという、いちじくの受粉を助ける虫です。一応食べても人体に影響はないとされていますが、食べ物に虫が入っているのは気持ちの良いものではありません。
理科の授業で習ったように、植物は虫による手助けで受粉し実をつけるものが大半です。ですが先ほど述べたように、いちじくの花は実の内部にあります。どのように受粉するのでしょうか?日本で栽培されているいちじくは「単為結果性」の品種、すなわち受粉なしで実をつけます。かつ、日本の気候ではイチジクコバチが生息できないため、国産のいちじくには虫が入ることはないのです。
勘六商店のドライいちじくは、にかほ市大竹産のいちじくを使用。添加物も砂糖も一切使用しておりません。素材本来の味わいをお楽しみ頂けます。
