3月上旬の良く晴れた日、秋田県にかほ市大竹集落のいちじく畑にて行われた剪定講習会に参加してきました。半年後にいちじくがよく実るよう、不要な枝を切っていく作業を行います。
剪定とは?

剪定(せんてい)とは樹木の枝を切り、形を整えたり、風通しを良くする事。庭木の手入れとして行われる。見た目を美しくするのみでなく、養分を効率よく利用させて生長を促進したり、病害虫の繁殖を予防する効果がある。骨格枝を明確にする事を整枝(せいし)と呼ぶが、一般的にはこの作業を剪定と呼ぶことが多い。
剪定|Wikipedia
由利地域振興局やにかほ市いちじく振興会の呼びかけで集まった講習会参加者は30名ほど。大竹集落以外からも、主にいちじく栽培の初心者が剪定を学びに来ています。ベテラン生産者数名を講師に、剪定の基礎を学んでいきます。
秋田県にかほ市の大竹地区で栽培される小振りな無花果は、甘露煮に適した「北限のいちじく」として最近脚光を浴びてきてるんだなや。おら今年はイチジク栽培さもチャレンジするど。いちじく振興会会長 阿部=サンのレクチャーを受け剪定作業。今後も状況をツイートしていぐので応援してけれ!へばな。 pic.twitter.com/yvFSWD8zoy
— 超神ネイガー (@neiger_akita) 2018年3月15日
枝を横に伸ばす

いちじくの枝は、放っておくと上へ上へと伸びていきます。結果、木全体が縦に伸び、収穫時に背の低い高齢の生産者は実に手が届かなくなります。それを防ぐため、大竹集落のいちじくは横に広く枝を伸ばすような剪定を行っていきます。

枝を横に伸ばすためには、既に木の外側や下側に出ている芽を活かします。活かす芽を見極め、そのすぐ上にある枝を切ることで芽から枝が横に伸びていきます。
きめ細かいフォローも大事

枝を切ったら切り口には薬剤を塗ります。これは、切り口を消毒し菌が付着するのを防ぐほか、まだ柔らかい枝先をウサギなどの動物にかじられるのを防ぐためでもあります。
切り過た枝を接着剤で戻そうとしている…のではなくて、これはペースト状の殺菌剤。木の傷薬な。剪定時の切り口に塗ることで、病原菌の侵入と枯れ込みを防いで、切り口の回復を早めるんだなや。詳しいべ?全部阿部=サンから聞いた事をそのまま言ってるだけだどもな。へばな。#Figってハニー(仮) pic.twitter.com/NKkXx4O33p
— 超神ネイガー (@neiger_akita) 2018年3月15日

また、横に伸びた枝が地面に着いたり自身の重みで折れたりしないよう、支柱を使います。中にはタイヤを使っている畑もありました。
剪定前後を比較


剪定前と後を比べるとだいぶすっきりしました。結構大胆に枝を切ってしまう印象でした。枝が不用意に伸びていたり多かったりすると、枝同士がぶつかったり、養分が行き渡らなくなったりするため、実が十分に育ちません。
剪定の他にも、消毒の薬剤や天敵であるカミキリムシ除けの薬剤塗布、支柱を入れるなど手間がかかっていることがわかりました。次回の講習会は6月に行われる「芽かき」です。