店主メッセージ

いちじくに付加価値を与える

勘六商店の商品が一堂に会した画像

弊店が在するのは、にかほ市大竹集落。にかほ市のいちじく栽培の中心地です。

いちじくが収穫される秋。勘六商店には、収穫直後のいちじくが集まってきます。にかほのいちじくは、朝採りが当たり前。早ければ収穫後10分のいちじくが!遅くても半日以内には届きます。

”圧倒的な鮮度”の保証があります。弊店の最大の強味と位置付けています。だって、弊店から半径5キロ以内に、いちじくの木が数千本ありますから。

大竹集落のいちじく畑

にかほ市特産のいちじくに新たな付加価値を加える。これが勘六商店の生業です。

付加価値を加えるには、

  • 「何が必要とされているか?」
    =時代のニーズを見極め、創造する力
  • 「どんな方法があるのか?」
    =創造を実現するための技術
  • 「いかがでしょうか?」
    =実現した商品・技術・価値をお客様に伝える熱意

これらが必要と考えます。

勘六商店は、創造し、実現し、伝え続けます。

高齢化を見据えた産地の維持・発展を目指す

大竹集落のいちじく生産者集合写真

令和2年春現在、弊店ではいちじくの栽培はほぼ行っておりません。理由は、大竹集落にはたくさんのいちじく生産者がいるから。ただし今までは、という限りのあるお話です。

これまでいちじくの栽培は生産者の皆さんにお任せし、弊店では加工・流通を担ってきました。このスタイルは昭和40年代後半から始まり、今に至るまで続いております。

多くの方のお力添えを頂き、秋田のいちじく・にかほのいちじくは知名度を拡げ、求める方がたくさんいらっしゃいます。本当におかげさまです。

剪定講習会の様子

そんな今だからこそ、これからの事を考えています。生産者の高齢化です。今のまま何も策を講じないでいると、少しずつ衰退してしまいます。

少子高齢化社会と寄り添いながら、にかほ市のいちじく栽培をどのように維持発展すれば良いのか?今のうちに、底上げをせねばなりません。すると、将来の地域振興の一助ができるようになると思うのです。その側面を弊店で担っていきたいのです。

いちじくのヘタ取りをする二名の女性と勘六商店代表

その為には、何を創造し、どんな技術が必要で、誰に伝えれば良いのか?

「汗をかくこと」

これが打開するためのキーワードになると思います。体を動かして、汗をかく。あれこれ考えて、汗をかく。人と想いを語って、汗をかく。

勘六商店は、汗をかきながら地域の産業振興に貢献します。

もう一つの軸「日本酒」で縁をつくる

勘六商店で取り扱う秋田の地酒の瓶

弊店には、もうひとつの生業があります。日本酒の販売です。

私の経緯を少しだけ。

私が家業に就いたのは平成16年。両親と私の3人で切り盛りしていました。当時は、全てが錆びついていました。私は錆び取り作業のスタートとして、いちじく加工の根本を見直しました。加工方法、価格、パッケージ、販路…今思い返すとただただ必死でした。先代の反対を押し切る事の連続。しかしなかなか成果がでませんでした。

飛良泉のおちょこに注がれた日本酒
地元にかほ市の銘酒「飛良泉(ひらいづみ)」

そんなもがいていた頃、秋田の日本酒に出会いました。

…美味しい。

「日本酒を販売したら儲かるかな?」そんな安易な思いから日本酒の門を叩きました。そこで多くの方々に出会いました。今から考えると私の転機でした。とてもたくさんのことを教えてもらいました。秋田の日本酒に関わる全てが、キラキラと輝いていました。

勘六商店の暖簾と雪の茅舎美酒の設計
由利本荘市の銘酒「美酒の設計」

日本酒と人。素晴らしいことを見つけました。多くの人に秋田の日本酒の魅力を伝えたい!こうして日本酒の販売を開始しました。平成19年のことです。以来、人の縁が増えました。お酒は人と人を繋ぐものでした。

秋田県内の酒販店店主たち
県内の酒販店と協力し、秋田市にて日本酒イベント「酒縁」を開催(全5回)

すると連鎖反応が起きます。錆びついて動かなかった本来の軸”いちじく”が回り始めました。まるでギシギシと音を上げて。力を貸してくれた多くの皆さまのおかげで、いちじくの軸が動いたんです。1人では無理でした。1人の限界を知りました。

今や日本酒の縁は、いちじくの出会いに。さらに、いちじくの縁は、日本酒の出会いになっています。

勘六商店は、二つの軸を大事にします。いちじくの勘六商店であり、日本酒の勘六商店です。

勘六商店 4代目店主 佐藤玲